6歳までの”歯磨き粉”これ一択!?(生後6ヶ月〜6歳)

今日は6歳以下の子供の歯磨き粉はどんなものを選んだらいいのか解説します。

前記事で説明した通り、6歳以下の子供にもフッ素入りの歯磨き粉を使用することを強く推奨します!
しっかりと虫歯予防をしていきましょう。

 

フッ素濃度について

「フッ素濃度が 500ppm未満だと、虫歯の予防効果はない。
500ppm以上では、濃度が上がるほど虫歯予防の効果も上がる。」という研究結果があります。

しかし、とにかく高濃度のフッ素入り歯磨き粉を選べばいいのかというとそうでもありません。
実は、6歳以下(大人の歯が生えていない子供)の場合は、500ppm以上のフッ素濃度の歯磨き粉を使う事は安全性の面で推奨されていないのです。

500ppm未満だと効果が認められ認められておらず、500ppm以上の濃度は安全性の面で問題があると言われているわけです。
つまり、6歳以下の子供がフッ素入りの歯磨き粉を使用しようとすると500ppmジャストの物がベストだということですね!

ちなみに、市販の製品でフッ素配合と書いてあっても、詳しい濃度が書いていない商品は500ppm未満なことが予想されます。

せっかくフッ素入りなのに効果が期待できない…なんてことになるので注意してください。
じゃあ500ppmジャストの歯磨き粉なんてあるの?って思いますよね?
ありますよ!

—– ※以下2023年2月3日追記 —–
フッ化物の研究が進み、2023年1月1日に最新情報が更新され、推奨されるフッ素濃度が変わりました。
ただ、この記事は、フッ素濃度以外の要素でもおすすめできるポイントがある歯磨き粉の紹介なので、ぜひ続きも読んでみてください。

生後6ヶ月(歯が生えてきたら)~2歳 1,000ppm
3~5歳 1,000ppm
6歳以上 1,500ppm

参考:https://www.kokuhoken.or.jp/jsdh/news/2023/news_230106.pdf
(一般社団法人 日本口腔衛生学会 公益社団法人 日本小児歯科学会特定非営利活動法人 日本歯科保存学会 一般社団法人 日本老年歯科医学会.4学会合同のフッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法.日本口腔衛生学会ホームページ.参照 2023-02-03)

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オススメの歯磨き粉

おすすめを紹介します。
LIONさんから発売されている
Check-Up gel(チェックアップ ジェル)のバナナです!!

色々な製品がありますが、とりあえずこれを買っておけば間違いないでしょう。

それでは、この製品の特徴を詳しくは解説していきます!
濃度の他にもオススメなポイントがありますよ!書いてある詳しい成分についても解説していきますね。

 

味 バナナ

味はお子様に人気のバナナです。
私が実際に使ってみると、バナナジュースみたいな甘さで、しっかりバナナの味がしましたよ。

 

泡立ちが少ないジェル

お子様の歯をママやパパが磨いてあげようと思っても、なかなか言うことを聞いてくれてないこともありますよね。
しっかりと歯に歯磨き粉を当てられない時もあると思います。
そんな時、この歯磨き粉はジェル状なので、歯と歯の間やお口の中に広がりやすいのです!
これは良いポイントですね~

 

発砲剤 コカミドプロピルベタイン

多くの成人用歯磨き粉には、泡立てる目的でラウリル硫酸ナトリウムという発砲剤が入っています。
これは、シャンプーなどにも入っている陰イオン性界面活性剤の1種です。洗浄力は高い分、肌などへ刺激がある成分と言われています。
一方、この”Check-Up gel Banana”に含まれる発砲剤はコカミドプロピルベタイン(ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液)というものです。

お子様や赤ちゃんの肌を洗うボディーソープなどは、弱酸性の低刺激や洗浄成分のアイテムを選ぶ事が多いと思います。
このコカミドプロピルベタインは、ベビーシャンプーに用いられるほどマイルドな洗浄力で低刺激と言われています。

歯磨き粉もお口の周りの肌や口の中の粘膜に当たるわけですから、低年齢のお子様にはできるだけ刺激が少ないものの方が、私は良いと思います。

 

研磨剤無配合

乳歯は大人の歯に比べて素性が柔らかく、すり減りやすいです。
大人の歯磨き粉のように、着色を取るための研磨剤が入っていると、必要以上に歯をすり減らしてしまう可能性があります。
したがって、研磨剤はない方が望ましいでしょう。

 

コーティング剤 ヒドロキシエチルセルロース

この歯磨き粉には、コーティング剤としてヒドロキシエチルセルロースが配合されています。
これは美容液やシートマスクなどにとろりとした粘性を与える場合にも使われている成分です。
この成分には、
・歯の表面にコーティング莫を作って虫歯菌による脱灰(歯が溶けてしまう事)から保護できる
・フッ素の歯への吸着を良くする
といった作用があると言われています。

 

保存剤 塩化セチルピリジニウム

塩化セチルピリジニウムは大人用の歯磨き粉で歯周病菌に対する殺菌剤として配合されているものですが、”Check-Up gel Banana”では、保存剤として記載されています。
この場合は、殺菌作用が示される濃度まで配合されているかは不明です。
したがって殺菌作用までは期待できないと思っていた方が良いでしょう。

 

うがいができない子にも大丈夫

3歳以下のお子様は、うがいができない場合もあると思います。
そんな時も、この500ppmのフッ素濃度では心配ありません。
飲み込んでしまっても全く問題ない濃度なので、歯磨きした後にうがいをしなくても心配する必要がありません。
そもそもフッ素入りの歯磨き粉を使用した後に、たくさんの水でうがいする事は推奨されていないのです!これは別記事でまた解説したいと思います。

 

まとめ

ここまで読んでいただいてきた方にはお分かりいただけると思いますが、この”Check-Up gel Banana(チェックアップジェル バナナ)“は
・お子様に最適なフッ素濃度
・お子様の肌・粘膜にやさしい低刺激
・歯を削ってしまう研磨剤なし
のおすすめアイテムです。

6歳以下のお子様の歯磨き粉で悩まれているママやパパは、一度こちらの歯磨き粉を試してみることをオススメします。
当院でも販売しています。
気になる方はスタッフに気軽に声をかけてくださいね。

 

参考:https://gigaplus.makeshop.jp/shahoken/downloadDoc/160350-sample.pdf
(フッ化物局所応用実施マニュアル 日本口腔衛生学会フッ化物応用委員会 )